「スマホ、もう少し使いやすくならんのかねぇ…」
ある日、母にこんなことを言われました。
シニア世代がスマホに戸惑うのはよくあること。でも、ちょっとした設定や教え方でグッと使いやすくなります。
この記事では、元スマホショップ店員の私が実際に伝えていた「スマホ設定のコツ」と「初心者向けのおすすめスマホ機種」をご紹介します。
スマホでつまずきやすいポイント
スマホに不慣れな親御さんがまずつまずくのは、主にこの3つです。
- 文字が小さくて見えない
- 着信や通知が分かりづらい
- どこを押せばいいか分からない
特に「とりあえず持ってるけど、電話とLINEくらいしか使ってない」という方は多いです。
無理にアプリを入れさせるのではなく、まず見やすく・分かりやすくする工夫から始めましょう。
ちなみにお客様の操作のご案内で意外と多いのが電源の入れ方・切り方なんです。
機種によって操作方法が違うので、折りたたみ携帯のように電源ボタン長押しだけでは電源が切れないスマホがたくさんあります。
入れ方は電源ボタン長押しで良いんですけどね…
勝手に誤操作で電源が切れてしまわないようにという事なのでしょうか。
スマホを教えるときの伝え方のコツ
スマホを教えるときに一番大切なのは、分からなくて当然というスタンスを持つことです。
ここではスムーズに伝えるための3つの工夫をお伝えします。
- 専門用語はなるべく使わない
「アプリ」→「このボタン」などの言い換えで伝わりやすくなります。 - 見せながら一緒に操作する
口だけでなく、実際に触ってもらうのが◎。 - メモを残す/画面の写真を撮ってあげる
後で振り返られるようにしましょう。
私も新人の頃お客様へ何気なく「ここをスクロールして~」と操作のご案内をした事があるのですが「スク…、え?何?」と聞き返されハッとなったものです。
「スマホの画面を下から上へ指でなぞって下さい」って伝えると分かりやすいよと先輩に教わりました。
そして1番大事なのが一緒に操作をしてもらうこと!
アレなに?コレなに?と都度親に聞かれてウンザリ!という声も少なくありません。
ですが、自分がやった方が早いからと操作を代わってやってしまうと、覚えられるものも覚えられません。
一緒に操作をしてもらい、メモを渡すか、メモを書いてもらいましょう。
慣れるまでは、一つずつ・ゆっくりが大事です。
最初に設定しておくと安心な機能
ここだけ押さえておくと、親御さんも安心して使える!
そんな便利な設定を3つ紹介します。
文字サイズを大きくする
Android:設定 → 表示 → 文字サイズ(もしくは「ユーザー補助」)から変更可能
iPhone(iOS18.5時点):設定 → 画面表示と明るさ → テキストサイズを変更
音量を分かりやすく調整
着信音や通知音を目立つ音に変更しておくと安心です。
受話音量もチェックしておいた方がいいので、通話を実際にしてみて調節するのも有りです。
よく使うアプリをホームに出す
ホーム画面を「電話・LINE・カメラ」だけにするだけでも、ぐっと楽に。
使わないものがホーム画面にたくさんあると誤操作や操作の迷いにつながります。
シニアにおすすめのスマホ機種2選
ショップでも実際によく勧めていた、“使いやすさ重視”のスマホを紹介します。
らくらくスマートフォン
- ボタンが大きく、シンプルな表示
- 通話ボタンも大きくて分かりやすい
- 音声で操作する機能も充実
🔸注意点:操作が通常のスマホと異なるため、家族が教えづらいことも。
→ そんな時はショップの無料スマホ教室の活用がおすすめ!
iPhone SE(第3世代)
- シンプルで安定した操作感
- アクセサリやサポートが豊富
- 子ども世代も使っているので、教えやすいのが◎
🔸注意点:
ご自宅にWi-Fiがないと、バックアップやアップデートができません
Apple IDのパスワード控えを必ず保管しておくことが大切
※SIMフリーでも販売されており、コスパ重視の方にもおすすめです。
また、アプリをダウンロードする際やデータ移行、初期化の際にAppleIDのパスワードが必要になりますので、購入した際にはIDとパスワードの控えはきちんと書いて保管しておきましょう。
在庫の有無や、価格の状況によってはお店の人には他のスマホを勧められる事もあるかと思います。
近くに親御さんがお住いで教えてあげられるということであれば、教える側が使い慣れてるスマホを選んでも良いです。
遠方に住んでて、購入の時だけ付き添いで…と言う事であれば、是非上記の機種やお店の方のオススメ機種を参考になさって下さい。
ゆっくり慣れてもらえば大丈夫!
親にスマホを教えるのって、正直ちょっとイライラしちゃうこともありますよね…
でも「誰でも最初は初心者」と思えば、意外とスムーズに伝えられるものです。
便利な設定とおすすめ機種を上手に使って、親御さんの“スマホライフ”が楽しく安心なものになりますように。